チャバネゴキブリの駆除を長年行っているプロの目から見ると、一般家庭や飲食店が見落としがちな、意外な「盲点」がいくつか存在します。基本的な対策を徹底しているのに、なぜかゴキブリが減らない。そんな時は、こうした盲点が原因になっているのかもしれません。意外な盲点の第一は、「段ボール」です。ネット通販の普及により、家庭や店舗には日常的に段ボール箱が運び込まれます。この段ボールの波状の隙間は、暖かく、暗く、狭いため、チャバネゴキブリにとって最高の隠れ家であり、産卵場所でもあります。倉庫などで保管されている間に、卵や幼虫が潜り込んでいることも少なくありません。家に届いた段ボールは、すぐに中身を取り出し、長期間保管せずに速やかに処分することが、外部からの侵入を防ぐ上で非常に重要です。第二の盲点は、「観葉植物」です。室内に潤いを与えてくれる観葉植物ですが、その植木鉢の受け皿に溜まった水や、湿った土は、ゴキブリにとって貴重な給水スポットとなります。また、有機肥料などが餌になることもあります。受け皿の水はこまめに捨て、土の表面が常にジメジメしている状態は避けるようにしましょう。第三に、冷蔵庫や電子レンジといった「電化製品の内部」です。これらの製品のモーター部分は、常に熱を帯びており、冬でも暖かく、暗い空間が保たれています。これは、寒さに弱いチャバネゴキブリにとって、まさに楽園のような環境です。特に、冷蔵庫の裏側の、水滴を受ける蒸発皿の周りは、水と熱とホコリが揃った最悪の繁殖スポットになりがちです。定期的に冷蔵庫を動かし、裏側や下を清掃することが、見えない巣を破壊することに繋がります。最後に、意外な侵入経路として「中古品」が挙げられます。中古の家具や家電、古本などを購入した際に、そこに潜んでいた卵や幼虫を、知らず知らずのうちに家に持ち込んでしまうケースです。中古品を家に入れる際は、内部や隅々までよく確認し、清掃してから使用するようにしましょう。こうしたプロならではの視点を持つことで、より完璧なチャバネゴキブリ対策を実現できるはずです。
駆除業者だけが知る!チャバネゴキブリ対策の意外な盲点