お風呂場をどれだけピカピカに磨き上げても排水口にパイプクリーナーを流しても一向にチョウバエが減らないという場合その原因は九割方の確率で浴槽の側面にあるエプロンと呼ばれるカバーの裏側にあります。多くの人はこのエプロンが取り外せることすら知らず長年一度も開けたことがないというケースも珍しくありませんがエプロン裏は湿度一〇〇パーセントで温度も適度に保たれ石鹸カスや皮脂や髪の毛といった有機物が堆積し放題というチョウバエにとっては天国のような環境です。ここで繁殖したチョウバエはわずかな隙間から浴室内に這い出し我々の前に姿を現すためいわばエプロン裏はチョウバエの巨大生産工場となっているのです。勇気を出してエプロンを外してみるとそこには目を覆いたくなるような光景が広がっていることが多く黒いヘドロが床一面を覆い無数の幼虫がうごめいていることもあります。この巨大工場を閉鎖させない限り表面的な駆除をいくら繰り返しても意味がありません。エプロン裏の清掃方法はまずエプロンの外し方を取扱説明書で確認することから始まりますが大抵は下部を手前に引いて持ち上げるなどの手順で外せます。内部があらわになったらカビ取り剤や浴室用洗剤を全体に吹きかけ数分放置してからブラシでこすり落としますが奥の方は手が届きにくいため高圧洗浄機があると非常に便利です。高圧洗浄機がない場合はホースの先端を絞って水圧を強くして奥の汚れを掻き出すように洗い流します。ここで重要なのは目に見える汚れだけでなく四隅や浴槽の裏側の見えない部分にも水流を当てることでありここに潜んでいる幼虫を一匹残らず流し出す執念が必要です。汚れを落とした後は熱めのシャワーで全体を殺菌し最後にしっかりと乾燥させることが再発防止の鍵となります。可能であれば半日ほどエプロンを外したままにして換気扇を回し内部を完全に乾かすのが理想的です。その後防カビ燻煙剤などを使用して仕上げればさらに完璧です。このエプロン裏の大掃除は年に一回から二回程度行うのが目安ですがチョウバエが発生してしまった場合は即座に行う必要があります。自分で行うのが怖いあるいは難しそうだと感じる場合はプロのクリーニング業者に依頼するのも賢明な判断でありプロならではの高圧洗浄と薬剤処理で徹底的にリセットしてくれます。エプロン裏というパンドラの箱を開けることは恐怖を伴いますがそこにある汚染源を断つことこそがチョウバエとの戦いに終止符を打つための決定打となるのです。