窓のサッシや結露した壁あるいは古本のページをめくったとき目を凝らさないと見えないほどの一ミリメートルにも満たない小さな茶色い虫がぞろぞろと動いているのを見たことはありませんか。あまりの小ささにダニと間違われることも多いこの虫の正体はチャタテムシであり家の中で見かけるのは主にヒラタチャタテという種類で体長は一ミリから一・三ミリメートル程度で淡い褐色をしており羽はありません。彼ら自体は人を刺したり血を吸ったりすることはありませんが放置すると大量発生しアレルギーの原因となったり彼らを捕食するツメダニなどの人を刺すダニを呼び寄せたりする二次被害を引き起こす侮れない存在です。チャタテムシが発生する最大の要因はカビであり彼らはカビつまり真菌を主食としておりカビが生える場所ならどこにでも現れます。つまりチャタテムシがいるということはその場所に肉眼では見えない微細なカビが生えているという証拠でもあり湿度が高く空気が滞留しやすい場所例えば押入れの奥や畳の下や結露した窓枠や段ボールの隙間や古本の間やキッチンのシンク下などは彼らにとって絶好の繁殖場所です。特に新築のマンションなどではコンクリートから出る水分によって湿度が上がりやすく入居直後にチャタテムシが大発生するというトラブルも珍しくありません。また彼らは食品も加害し小麦粉や乾麺やチーズやビスケットなどの乾燥食品にカビが生えるとそれを求めて侵入し食品そのものも食べて汚染します。チャタテムシの繁殖力は非常に強く一匹のメスが毎日卵を産み一ヶ月もしないうちに成虫になるため条件が揃うと爆発的に増え気づいたときには壁一面が動いているように見えるほどの数になることもありその光景は精神的なトラウマになりかねません。対策の基本は殺虫剤での駆除と環境改善のセットであり目の前にいるチャタテムシは市販の殺虫スプレーで簡単に駆除できますがそれだけでは根本解決にはなりません。彼らが生きていけない環境を作ることつまりカビを撲滅し乾燥させることが不可欠です。まずは消毒用エタノールを使って発生場所を拭き掃除しカビとチャタテムシを同時に除去します。そして除湿機やエアコンのドライ機能を活用して室内の湿度を五五パーセント以下に保つようにしカビの発生を抑えるとともに乾燥に弱いチャタテムシを死滅させます。段ボールは湿気を吸いやすくカビの温床になりやすいため長期間放置せずに処分し食品は密閉容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。古本などの紙類も湿気を吸うため定期的に虫干しをするか不要なものは処分することをお勧めします。チャタテムシはカビがある限り何度でも発生するためカビ対策こそが最大のチャタテムシ対策であり小さな茶色い点を見つけたらそれは家の湿気対策を見直すべきという警告サインだと受け取り換気と除湿を徹底してカビの生えない健康的な住環境を取り戻しましょう。